不器用な恋〜独占欲が恋だと知ったのは君のせいだ
「飯作ってる間、準備に戻るか?シャワーこっちで浴びたいなら、使えばいいし、どうする?」
「あっ、戻ります。昨日の夜は、私、寝ちゃったんですね。ありがとうございました。途中から、覚えてないんですけど、ご迷惑おかけしましたか?」
ベットから出て、布団を直していたら、ドサっとベットに縫い付けられ、私の腰を跨ぐ人の怖い顔。
「主任?」
「覚えてないって、どこから?」
「…えっと…帰るかって言われて、ムカッて、それならって思って、立ち上がった時にふらってなって、そのあと、あんまり覚えてないです」
「…そこから?ほんとに?」
「はい、すみません」
「はぁー、いいよ。覚えてないなら…、でも、腹の虫がおさまらいから、2人ん時は主任呼び、禁止な。呼んだら、ペナルティーだすから」
「ペナルティーって、主任」
「はい、一回目、朝からエロいキスしような」
にんまりと意地悪く笑った主任によって、蕩けるまで、キスされ、そして、超絶に色っぽく髪をかきあげて、
「俺の名前呼ばないの」
と、見下ろすのだ。
自分の見せ方を知っている男。
なんて、かっこいいんだろ…
彼の左目尻の下にある黒子を撫でるように、頬に手を伸ばすと、視線を絡めながら彼は、手のひらに頬擦りをしてくる。