結婚の意味


『東堂かえろ?』

佐野はすぐに私の方に来て誘ってくれた。

『そうね。かえろ』

定時で上がれるのはたしかに今だけだろう。明日から本当にいそがしくなるのだから

4人でエレベーターを待った。こんな大人数で帰る時間が合うなんて久しぶりだ。どうしても個々の仕事が多いと中々こんなに団体で帰れることはない

『主任もすぐに帰られますかね』

『大丈夫だよ相良

あの人もアポとれたら帰るから』

瀬川さんはそういって相良君にやさしく答えた。下に降りると、瀬川さんが忘れ物したといってまた戻ってしまったので、私達で会社をでる

まだ5時なのにもう外は暗くなり始めていた

『・・・秋ね』


『そうね。私秋ってなんか苦手』

『そうなの?東堂が好きなのかと』

『そんなことないわ。なんか虚しくなる』

『どちらかというとそういうのは冬かと思いました』

相良君の言うとおり。普通だったら冬を連想されるだろう。それでも私はどうしても秋は苦手だ

それに今の仕事で自分が提案したが、「青」という言葉がこの時期になぜか私を言わせるんだろう

去年も青という色で仕事をしていたな


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