穂先輩が甘々すぎる。



「す、すみません…。」



私は穂先輩に素直に謝って、しゅんとしおれたように肩をすぼめる。


自然と眉も口角も肩も下がってしまう。


ああ、もう…私のバカ…。



「はあ…」



すると穂先輩は、短いため息を吐いた。


…呆れられちゃった…よね。


だって、私なんかがやきもちをやくなんて、身の程知らずというか…!


正直、愛想を尽かされてもおかしくないんじゃないかな。


穂先輩に…なんて言われるだろう…。


いや…怒るに決まってるよね…。


手汗だらけの拳をぎゅっと握りながら、穂先輩の言葉を待ち構えるように全身に力を込める。



すると穂先輩は私の顎から手を離し、引き寄せるように私の二の腕を掴んで、肩にこつんと頭を乗せた。



「せ、先輩…っ?」



優しい風がさあっと吹いて、穂先輩から漂う男性もののシャンプーのいい匂いが、私の鼻を掠めた。


ひゃっ…待って、近い近い…!


< 119 / 136 >

この作品をシェア

pagetop