穂先輩が甘々すぎる。
「言ってくれて、ありがとな。」
「そ、そんな…っ」
私は真面目な顔つきでそういってくれた穂先輩に必死で首を横に振った。
こんなに面倒な後輩に…どうして謝ってくれるのだろう…。
どうしてありがとうなんて、言ってくれるんだろう。
私が勝手に悲しくなっちゃっただけで、謝ってもらったりお礼を言われるようなことじゃないのに…っ。
そう思ったけれど、穂先輩の優しい言葉が心に染みて、涙腺が緩み喉がつっかえたような感覚を覚える。
涙が出ないように、必死に引っ込めたけれど。
「…あのさ、カフェ行った日に紹介しようと思ってたんだけど。あいつは…。」
穂先輩は、後頭部をかきながら口を開いた。
“あいつ”って…例の、ショートカットの美人さんのことだよね。
…そういえば、あのとき紹介するよって穂先輩に言われた記憶がある。