穂先輩が甘々すぎる。



私、本当に謝罪の気持ちでいっぱいなんだけれど…。


おかしそうに吹き出して笑う穂先輩は珍しくて、私は呆気に取られる。


な、なにかおかしかったかな…?


不安げに、目線だけを穂先輩の方へと上げる。


すると、穂先輩は柔らかい表情を浮かべ私の方へ右手を差し出してきた。



「おいで、ほたる。」


「?」



差し出された右手に、私は何も考えず左手を乗せるとぎゅっと手を握られて、穂先輩に体ごと引き寄せられた。



「わ…っ」



後頭部に穂先輩の手がまわって、私の顔は穂先輩の胸に軽く押し付けられている。


私の左手は、穂先輩の右手に握られたまま。


こ、これって…もしかして私、穂先輩に抱きしめられてる…!?


穂先輩のワイシャツから香る爽やかな匂いが私の鼻をかすめる。


そして、さっきよりもさらに近い穂先輩との距離に、私の心臓は一気に跳ね上がる。


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