腹黒策士が夢見鳥を籠絡するまでの7日間【番外編② 2021.5.19 UP】
それからGPSをたどって喫茶店に向かい、田中の嘘を暴く。
あげははショックを受けはしたが、僕はそれが心地よかった。
どこまでも酷い男だ。
ゲスと言われても仕方ないのかもしれない。
あげはとダイニングバーに向かい、あげはは何杯もワインを煽った。
「田中さんも、私が処女じゃなかったら、重くないから抱いてくれて……そしたら、何か変わってたかもしれない。だから、これから恋に『処女』が邪魔って言うのなら、こんなの捨てたい。誰でもいいから……こんなの、ゴミ箱に丸めて捨てたい」
あげはがそう言って、突っ伏す。
まさか、あげはからチャンスをもらうなんて思っていなくて、
僕はごくり、と息をのんだ。
あげはが顔を上げ、
僕はまっすぐにあげはの目を見る。
「処女いらないなら、それ、もらったげるよ」
「……は?」
少々乱暴な言葉遣いになってしまったのは仕方ない。
訪れたチャンスを前に焦ってしまったのだ。
あげはは、驚いたようにこちらを見ていた。