腹黒策士が夢見鳥を籠絡するまでの7日間【番外編② 2021.5.19 UP】

 そして僕は、急激に頭が回りだす。
 あげはは僕が誰かと付き合ってるとずっと思ってた。


「彼女と別れたばっかだし。ちょうどいいよね」

 ごめん、嘘を一つ。
 これであげはは頷きやすくなるはずだ。


「別れた?」

「誰でもいいって言ったよね? ゴミ箱に捨てたいって」

「え……あ、うん」

「まさか他に相手の候補でもいるの?」

「まさか! いないけど。で……、でもそういう事になったら、須藤先生、これからやりにくくないの?」

 それこそまさかだ。願ったりかなったり。
 すでに、ご両親に許可までもらってるなんて言えないけど。


「なにが?」

「仕事とか。一応、私、須藤先生の上司の娘だし。研究室の事務員だし。そういうことしたあとも、同じ研究室にいるでしょ」

「別に。一晩寝たくらいでやりにくくならないでしょ。あげははダメなタイプ?」

「須藤先生が面倒じゃないなら別にいい」


 そう言うと、やっと彼女が頷く。
 僕は土曜日、彼女の処女をもらう約束をした。

 その日に無理矢理、なんて、ナンセンスなことはしない。
 だってね、僕はずっとそれを渇望してきたんだ。


 土曜までの5日間……
 僕のことを、男としてきちんと考えて。


 それが、僕が、
 言葉にせずに彼女に与えた宿題。


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