腹黒策士が夢見鳥を籠絡するまでの7日間【番外編② 2021.5.19 UP】

「ひゃっ……! やめて」

「だめだよ? あげはは僕のものだ」


 壁沿いにあげはがずるずると座り込む。
 それを逃さないように、僕はあげはを両手で囲った。

 そしてまた、あげはの首筋に口づける。


「普通、毎日何回もしないんでしょっ! 今日朝もした、これ何回目⁉」

「僕はしたいよ、いつだって。でも、大学では我慢してる。仕事や研究に集中して早く終わらせて、早く帰りたいから。その分帰ってあげはが目の前にいたら我慢できない。それの何が悪いの」


 ハッキリとそう言うと、あげはは、でも……と言いながら言葉に詰まる。
 僕はキスするのをやめて、あげはの両腕を掴み、あげはをまっすぐ見る。


「『普通』って定義がなにか僕らに関係ある? あげは自身はどう思ってるの」

「私は……」


 あげはの目がそれる。
 それを許さないように、あげはの顎を持ち、こちらに向かせた。


「目をそらさないで。きちんとこっちを見て答えなさい」

「それ、卑怯!」

「卑怯だってなんだっていい。答えなさい。あげはは僕とこういうことしたくない?」


 教えて? あげは。
 僕はあげはといる時はいつだって、こうやってくっついていたい。

 それは長い長い、触れられなかった時間を癒すように。
 その時間を取り戻すように……。

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