腹黒策士が夢見鳥を籠絡するまでの7日間【番外編② 2021.5.19 UP】


 まっすぐあげはをみると、あげはもこちらを見て、
 小さく口を開く。

「私は先生にこういうことされると、ずっとドキドキしちゃって……胸が痛くなるの! だからイヤなのっ!」


 その言葉を聞いて、思わずぎゅう、と強くあげはを抱きしめていた。
 たしかにあげはの速い胸の鼓動が伝わってくる。

 思わずクスリと笑ってしまう。
 そんなかわいい理由をつけられたら、こっちは止まれないってわかってる?


「あげは、かわいい」

「先生、んっ……!」


 言いかけたあげはの唇を無理やりに奪う。
 何度も口づけを交わして、またまっすぐにあげはを見た。


「ごめんね? ちょっと今日もきっと無理させる……」

「ひゃっ!」


 あげはを抱き上げる。
 そして寝室まで運ぶと、ベッドの上にあげはを沈めた。

 あげはの髪をなでる。
 あげはの目を見ると、そのキレイなままの純粋な目に吸い込まれそうになる。


 いつだって、僕ばかりがあげはを見ているようで、僕はそれが少し不安で……
 こうやって狡い言い方をしてしまうんだ。


「怒りも辛さも嬉しさも気持ちよさもドキドキも、全部、今、目の前にいる『僕』があげはに与えてるんだから。目をそらさないでちゃんと見ていなさい」


< 215 / 252 >

この作品をシェア

pagetop