夢の終わり、交わした約束を胸に~紡~
「そう?悲しい目してるように見えるけど。あるんなら言ってよ。いじめ止めてくれたんだからお礼はしたいし」

咲結はそう言って心配そうに顔色をうかがってくる。さすが目は口ほどにものをいうだ。愛想笑いでごまかすわけにも手遅れだろう。

「ないっていうのは嘘。ごめん。非現実な話なんだけど、聞いてほしいことがあるの」

「いいよ。聞かせて」

咲結は身を乗り出してくる。まるで聞く準備は整ったことを体で伝えてくるよう。思いきって私は幽霊の仁菜のことを話始めた。

「へぇー。なんだか不思議ね。自殺したのにまだこの世に残ってるなんて」

私の話を聞いて咲結は何か考えこんでそうな顔をしながら言った。

「信じてくれるの?」

「当たり前でしょ。そんなリアルな夢があるわけないし。私にできることならなんでもするよ」

咲結は当然のように言って、オムライスの最後の一口を頬張る。それを見ながらホッと胸を撫で下ろした。

「ありがと。で、さっきの頼み事のことなんだけど、どうしたらいっかな」

「まずはいろいろ試しにやってみたらいんじゃない?たとえばこれ」

咲結はそう言ってノートのコピーを渡してくる。柔らかくてきれいな字が綴られていて、わかりやすいように色分けもされている。
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