天然お嬢と双子の番犬さん
さらっ、
髪を耳に掛けてくれる和。
さっきまでの雰囲気とは違う感じがした。
「キス、してもいい?」
改めて言われるとドキッとする。
「いっ…かいだけならいいよ」
ひと気のない道だとしても。
一応公道なので。
和は笑って、「家なら沢山いいの?」と言った。
そ、そう言う事になるのかな?
恥ずかしくて目を伏せたまま何度も頷く。
「っ、おい。俺も…!」
「こらこら。先におにーちゃんに譲りなさいよ」
湊の手が宙を切った。先に和が私を抱っこしたからだ。ベーっと舌を出した和に湊は舌打ちする。
「お嬢、好きだよ」
「っ、っっ」
面と向かってそう言われると、凄く照れる。心臓取れちゃいそう。
目を瞑って、と言われぎゅっと閉じた。
口もしっかり閉じてしまってる。
「あー…、ゲロ可愛っ、」
多分聞き間違いの言葉の後で、唇が触れた。
そして─────、二回目。三回目。
ちゅっ、ちゅぅ、っちゅ。
「っ!一回って言ったでしょ!」
「知らないのお嬢。キスって100回やってようやく1回の扱いなんだよ?」
「え!?…それじゃあ、あと94回って事?」
「そうだよ。だからもっと僕としようね」
「馬鹿が。何信じてんだ。それでも進学校の生徒か?」