離縁するはずが、エリート外科医の溺愛に捕まりました
到着したのが客室フロアのような気はしていたけれど、まさか部屋を取っているなんて思いもせず一帯に響く大声を上げていた。
「何をそんなに驚くことがあるんだ? 夫婦でホテルに滞在することなんて普通のことだろ」
「それは、そうかもしれないですけど……いや! 私たちは夫婦といっても、普通の夫婦ではないというか、今日久しぶりに会ったくらいなのに」
ごちゃごちゃ言っているうち、達樹さんの足がひとつの扉の前で立ち止まる。
いつの間にか預かっていたらしいカードキーを使ってドアを開け、私の手を引いたまま中に踏み込んだ。
嘘、本当にここに泊まるの……!?
達樹さんが取ったという部屋は、おそらくスイートというタイプの部屋。
ふたりでは持て余す広さな上、高そうな調度品が飾られていたりラグジュアリーな空間が広がる。
達樹さんに続いて部屋の奥まで進めば、高層階からの夜景も最高に美しく魅了された。