どうしているの?ねぇ、先輩…


「まぁいいじゃん、細かいことは気にすんなって!せっかくの初詣なんだから盛り上がろうぜ!」



瞬ちゃんの肩に腕を回して、誤魔化すように明るく振舞う。


肩を組まれてよろけながら、瞬ちゃんも歩き続けるけど……


その目が、なにかを見つけて立ち止まった。



「……あず」

「え」



いよいよ神社の入り口に差し掛かる手前。


そこが大ちゃんたちの待ち合わせ場所なのか、見覚えのある先輩たちの中に……あず先輩がいる。



あーまじでやべぇ、って……ため息すらも出ない感じ。


つーか待ち合わせが入り口とか、どんだけだっつーの!



「美香、じゃあまたねー。あ、直人くんもまたねー!」

「うん、またねー!って、え!?」



俺らを通り越して先に進んで行ったのは、めぐちゃんとチトセの野郎。


え、待って。


てことは美香、



「ね、こんなとこで偶然めぐちゃんたちに会うとか、すごいね!」

「あー、ね?」



大ちゃんの存在に気づいていない美香が、小走りで俺らの元に駆けてきた。


目の前に差し迫る事態に気づくはずもない美香は、楽しそうに笑ってる。



美香、ごめん。

これからもっとすごい人と会うかも……。



「直人の、…彼女?」

「……いや、違ぇし」



後ろから聞こえる大ちゃんの声に小さな否定しかできないくらい、俺はもう疲れはててしまった……。


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