どうしているの?ねぇ、先輩…
「ねぇ、もう年明けたー?」
「いや、あと5分くらい」
時間を確認した瞬先輩が、スマホをポケットにしまって前に向き直す。
「寒いしとりあえず火にあたりに行くか」
赤い炎のほうに向かって、パチパチ燃える火にあたると体が温かくなってきた。
「神様になにお願いしよう。美香決めた?」
「うーん」
ほんとは決めている。
『瞬先輩と沢山一緒にいられますように』
そうお願いするって、決めている。
「なんか混んで来たなー」
新年が迫るに連れて、人がどんどん増えてくる。
学生やおじさんやおばさん、中にはお年寄りまで。
色んな世代の人たちが、この場所に集まってくる。
年が明けるまであと少し。
嬉しいな。今年の始まりは瞬先輩と一緒に、
「いたいた、瞬くん」
「、…」
人混みは……凄いはずなのに。
その声は、私の耳にしっかり届いた。
なんで、呼ぶの。
なんで今、呼ぶの……?
「あず、」
「ごめん、ちょっといい?」
「……いや、でも」
「ちょっとだけ、話したいんだけど」
どうしよう。
顔、上げられない……