どうしているの?ねぇ、先輩…


「ねぇ、もう年明けたー?」

「いや、あと5分くらい」



時間を確認した瞬先輩が、スマホをポケットにしまって前に向き直す。



「寒いしとりあえず火にあたりに行くか」



赤い炎のほうに向かって、パチパチ燃える火にあたると体が温かくなってきた。



「神様になにお願いしよう。美香決めた?」

「うーん」



ほんとは決めている。


『瞬先輩と沢山一緒にいられますように』


そうお願いするって、決めている。



「なんか混んで来たなー」



新年が迫るに連れて、人がどんどん増えてくる。


学生やおじさんやおばさん、中にはお年寄りまで。


色んな世代の人たちが、この場所に集まってくる。



年が明けるまであと少し。


嬉しいな。今年の始まりは瞬先輩と一緒に、



「いたいた、瞬くん」


「、…」



人混みは……凄いはずなのに。


その声は、私の耳にしっかり届いた。



なんで、呼ぶの。


なんで今、呼ぶの……?



「あず、」

「ごめん、ちょっといい?」

「……いや、でも」

「ちょっとだけ、話したいんだけど」



どうしよう。


顔、上げられない……


< 213 / 550 >

この作品をシェア

pagetop