どうしているの?ねぇ、先輩…



どうしようどうしようって、「どうしよう」だけが頭の中に流れ続ける。


「こっち、向いてくんねぇの?」

「、…」


だって振り向いたら先輩が見えちゃう……

瞬先輩が見えちゃったら、私、泣いちゃうかもしれない。



「はぁ…」って、呆れるみたいなため息が聞こえた。


もう、呆れてくれていい。

面倒くさい奴って、思われてもいい。


それでいいから、早く後ろからいなくなってほしい……



「怒ってんの?初詣の日のこと」



尋ねながら、先輩が私の前に回り込んだ。

一瞬先輩の顔が見えてしまって、急いで俯く。


「先輩、怒られるようなこと、…してない、…」


初詣の日、「戻ってくる」って言った先輩を置いて、先に帰ったのは私のほう。

怒られるなら、私のほう。


「2人置いて、あずのとこ行ったじゃん」

「そんなの、付き合ってたら普通のこと…」


瞬先輩は、怒られるようなことなにもしてない……

本当に、なにも。


ただ、私が見ちゃっただけ。

見たくない光景を、自分から見に行ってしまっただけ。


全部、自業自得……


「じゃあなんで、」

「ごめんなさい…」

「……」

「……ほんとに、ごめんなさい」

「、」


前に立つ先輩を追い越して、私はまた走り出した。


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