どうしているの?ねぇ、先輩…



謝られたら、そこで終わってしまう気がするから。

謝ることで先輩の気持ちが解決したら、先輩と私を繋ぐものが消えてしまう気がするから。

だから謝ってほしくない。


先輩に忘れられてしまうことが、すごく怖いから……


「……」

「、…」


向かい合って座る先輩が、数秒黙り込んだあと……

不安と緊張で冷える私の右手を、持ち上げて握った。


「なにを怖がってんの?」

「……」

「じゃあさ、謝らないから、これだけ聞いて?」


手をぎゅっと握ったまま……

「聞いて」って言った先輩は、なにも言わない。


「あの…?」


握る手を、ただ見つめながら……先輩は、ポツリと言った。



「……好きだったんだ」

「……」

「今も、ずっと…」



握ったままの右手に力が込められたから、視線を上げたら……

先輩と、目が合った。



「美香のことが、今も好き」


「、…」



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