どうしているの?ねぇ、先輩…
「そしたらその子、生徒会選挙に立候補してて。やる気はないけど一生懸命頑張りますって、よくわかんねぇ演説してて」
「えっ…私のこと、生徒会の前から知ってたんですか?」
思わず体を離して、先輩の目を見て尋ねたら……
「知ってたよ?」って、当たり前のような返事が返ってきた。
「だって美香、直人の近くにしょっちゅういたじゃん」
「いた、けど…」
「まさか一緒に生徒会やることになるなんて、思ってなかったけどね」
「、…」
「いや、つーかまさかこんな関係になるとは思ってなかった、のほうが大きいか」
「私だけが知ってるのかと、思ってた」
「え、むしろ美香は俺のこと知ってたの?」
「当たり前です。先輩のこと知らない人なんて、あの学校にいなかったから」
「いや、それは言い過ぎだろ」
「言い過ぎじゃない。だって先輩笑い声大きいし、なんでかどこにでもいるし」
「あーそれよく言われる。春田って捜すといないのに用事がない時はどこにでも現れるよなって」
目の前で楽しそうに笑う先輩に、胸がぎゅっとなる。
本当にあの頃に戻ったみたいに、胸の奥がぎゅっとなって……苦しい。
笑い終わった先輩の目が、まだ半分笑った顔のまま私を見て……
伸びてきた手が、今度は頬に触れた。