どうしているの?ねぇ、先輩…



「あの、…やっぱり」

「だよなぁ…」


離れた唇の先で私を見下ろす瞬先輩が、複雑な顔して少し笑った。

理性が飛んでいる先輩を止めなきゃって思ったけど、ちゃんと保っていたみたい。


「あいつら、寝んなら帰ればいーのに」

「…ひどっ」


漏れた先輩の本音に、こんな体勢で笑ってしまう。


だってなんだか可愛くて。

今までに見た、私が知っているどの先輩とも違って、可愛くて。


ムードが一気に無くなって、ゴロンと隣に倒れた先輩は、「はぁーーー」って物凄く深いため息を吐いた。



「……蛇の生殺し」

「……。」



そんなことをハッキリ言われたら、なんて返せばいいのか分からない。



「美香、ベッドで寝ていいよ」

「先輩は?」

「ここで寝る」

「じゃあ私もここで寝ます」

「……蛇の、」

「今度は1人で遊びに来ますから!」


私の声に、先輩はまた「はぁーーー」って深い息を吐いた。

吐いたと同時に肩に回った先輩の手が、寝転んだままの私の体に巻きついてくる。


「……明日、来て」

「え、明日ですか?」

「うん、仕事何時に終わる?」

「5時半、ですけど…」

「じゃあ迎えに行く」


驚いて隣を見たら、先輩の顔が間近にあって……


「ダメ?」


至近距離から、先輩の大きな瞳がじっと見てくる。


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