どうしているの?ねぇ、先輩…



「仕事は…9時からですけど」

「じゃあその前に、1回帰りたいとか?」

「特にそういうわけじゃ…」

「え、じゃあなんでそんな焦ってんの?」

「え、だって迷惑かな、って」

「誰が?」

「先輩が?」

「俺!?」

「……」


あれ……違った?



「あのさ」

「…はい」

「今日俺、美香が仕事終わる頃、店に迎えに行くつもりなの」

「はい」

「そんくらい、一緒にいたいわけなの」

「……」

「わかる?」


わかる?って、大きな目が問いかける。

「わかります」って返事をしたら、右手首を掴む手が、そのまま手の平に移った。



「じゃ、一緒に朝ごはん食お?」

「、…」



居てもいいんだ、まだここに。


私だけ、残っていてもいいんだ。


繋がれた手を引かれるように誘導されて、私たちはキッチンへ向かった。


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