薔薇の嵐が到来する頃 吹き抜ける物語 ~柚実17歳~
 純の長い睫毛もさわさわと揺れている。
 可愛いな。
 そう思った途端に、行動に出ていた。
「……今、何した」
 彼がそっと目を開ける。
「何って、キスだけど」
 ひと前でキスだなんて、純は怒ったのかと一瞬心配になる。
「そうか」
 そう言うと彼は、何事もなかったかのようにまた目を閉じた。
「いい天気だね」
「ああ」
 お日様の光はちょっと暑いけれど、私たちを優しく見守っている。
 そう、空を仰いだ刹那。
 ずきん!
 急にお腹が痛み出した。
「あ痛たた……」
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