ちょっと大人だからって、ずるい。
あのベッド、湊都のだったんだ…
ぼーっとそんなことを考えながら、目の前のパンケーキを見つめる。
「ねぇ、唯さん?」
「うん?」
「湊都がチョコレートパンケーキを作るように言ったんですか?」
「うん、そうだよ。遥香ちゃんはチョコレートが好きだからって」
「じゃぁなんで…」
どうして忘れているかのような発言をするの?
私ばかりが思い出を覚えているようで、どこか少し悲しい。
「うーん…なにか、思い出したくない事でもあるんじゃないかな?」
唯さんは立ち上がり、キッチンへ向かいながらそう言った。