ちょっと大人だからって、ずるい。


「はるちん、何かと困ったら俺が相手してあげるからね。超可愛いから大歓迎」


だるそうに立ち上がり、シャツを着ながらヘラヘラっと笑う楓葉。


「結構です!困りません!」


「えぇ~!つれないなぁ。俺、こう見えても女の子を満足させるのは得意だよ?」


こう見えてもって…


どっからどうみても、女の子を虜にしそうな要素しかないんですが…。


「そういえば茅、湊都は一緒じゃないの~?」


「茅と一緒に帰ってきたよ。湊都は今頃夢の中かな」


私の目の前でおいしそうにパンケーキをほおばる茅の代わりに、唯が答える。


先程の女に対する敵意は無と化したようで、もくもくと幸せそうに食べている、茅。


「ふぅ〜ん。茅ちゃーん、よくそんな甘そうなのバクバク食えるねぇ。えらいえらい」


「うるせぇ、お前は早く行ってこい」


「冷たいな〜も〜」


楓葉が口を尖らせる。

茅はそんな楓葉に目もくれず、パンケーキを完食した。


「ふぅ、ごちそーさま!」


意外にも丁寧なごちそうさまができる茅に少し驚く。


睨みつけて舌打ちされるという第一印象だったから、かなりやばい奴かと思っていたが、そうでも無いらしい。

< 55 / 57 >

この作品をシェア

pagetop