ちょっと大人だからって、ずるい。
「はるちん、何かと困ったら俺が相手してあげるからね。超可愛いから大歓迎」
だるそうに立ち上がり、シャツを着ながらヘラヘラっと笑う楓葉。
「結構です!困りません!」
「えぇ~!つれないなぁ。俺、こう見えても女の子を満足させるのは得意だよ?」
こう見えてもって…
どっからどうみても、女の子を虜にしそうな要素しかないんですが…。
「そういえば茅、湊都は一緒じゃないの~?」
「茅と一緒に帰ってきたよ。湊都は今頃夢の中かな」
私の目の前でおいしそうにパンケーキをほおばる茅の代わりに、唯が答える。
先程の女に対する敵意は無と化したようで、もくもくと幸せそうに食べている、茅。
「ふぅ〜ん。茅ちゃーん、よくそんな甘そうなのバクバク食えるねぇ。えらいえらい」
「うるせぇ、お前は早く行ってこい」
「冷たいな〜も〜」
楓葉が口を尖らせる。
茅はそんな楓葉に目もくれず、パンケーキを完食した。
「ふぅ、ごちそーさま!」
意外にも丁寧なごちそうさまができる茅に少し驚く。
睨みつけて舌打ちされるという第一印象だったから、かなりやばい奴かと思っていたが、そうでも無いらしい。