心理作戦といこうか。



真琴はお粥を完食し、薬を飲んだら寝てしまったので報告がてら協力者の一人に電話をかける。




『…はい。もしもし?』

「こんばんは。玲です。
 いつもお世話になってます。
 真琴の引っ越しが無事に終わりました。
 突然だったのにも関わらず、お義父さんのお陰で無事に滞りなく終わりました。
 まさか、運輸関係の会社にお知り合いの方がいたとは知らず…
 更には引っ越しの手伝いまでしていただいて。助かりました。
 ありがとうございます。」

『いやいや。
 真琴がいたら片付けにならないから、私たちで作業が出来て良かった。
 テレビもちょうど買おうかと妻と相談してたところだったんだよ。
 真琴は家に居たときは殆んど家事という家事をしてこなかったから、玲くんには迷惑かけてると思うけど多目に見てやってくれ。』

「もちろんです。」

『それはそうと、
 妻にも聞いたかと思うけど、あそこの結婚式場だが凄くいいね!
 僕も妻も気に入ったから真琴も間違いなく気に入るよ!
 真琴の意見なんぞ聞いていたら何時になるか分からん。
 そろそろ予約をしておいた方が良いんじゃないか?』

「はい。ありがとうございます。
 お義母さんからもご意見を伺ってます。
 お二人に気に入って頂けて嬉しいです。
 スケジュールを確認後に予約を入れる方向で話を進めます。」

『うん。そうした方が良い。』

「また、ご連絡します。」





また一つ、種明かし。
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