心理作戦といこうか。
脱衣所に行くと見知らぬバスボムがバスタオルの上に置いてあり、メッセージカードがその隣に添えてあった。
[真琴にプレゼント。使ってみて。玲]

(嬉しくて泣きそう。玲くんってばカッコ良すぎだよ~)
バスボムを手に取りギュッと握りしめると涙が流れた。

予想外のプレゼントにめちゃくちゃ嬉しくてルンルン気分にお風呂へ足を運ぶ。
もちろん、手にはバスボムを持っている。
匂いを嗅ぐとアロマのような、でもグレープフルーツのような爽やかな…一日のいや、一週間の疲れがぶっ飛ぶこと間違いなしの癒し系の香り。

洗顔をし、身体や髪の毛もピカピカになったところで入浴をスタートさせる。

「うっわあ~~素敵~~~」
丸いバスボムの中から少しずつ溶けていくとともに花びらが舞ってくる。
その花びらもいつしか、溶けてしまう。
これはバスボムと一緒に入った者だけの特権というやつなんだなと。
少しだけ…独り占めしちゃって申し訳ない気持ちになった。
でも、まだ、玲くんと一緒にお風呂なんてハードルが高い。。。 

存分に入浴を楽しんで、玲くんを待たせるのも悪いと思い出ることにした。

「ふあ~気持ち良かったあ~」

たくさんの癒しを貰って、たくさん運動した事と良い相乗効果で眠たくなってきた。

「玲くんー!お風呂ありがとう~
 先にベッドに行ってるね~」

リビングのドアを少し開けて声をかけると「分かった。」とだけ返事があった。
もしかしたら、電話でもしてたかな?
それだったら、ごめんね。。。

ふあ~もう、寝よう。。。
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