婚約破棄されたので、森の奥で占いお宿をはじめます。
「私の名前は、ライラ・ガーディアン」

「ライラ……ガーディアン……いつからここに?」

「それを答える義務はないと思いますが?」

「そうだな。ライラに答える義務はない。
ならば、せめて私の話を聞いてもらえないだろうか?」


私の冷たい返しに、一瞬傷付いた顔を見せたアルフレッドは、静かに語り出した。


彼とはもう関わりたくなかったけれど、これほど弱々しい姿を見たことがなく、つい、絆されるようにして耳を傾けてしまった。









< 134 / 260 >

この作品をシェア

pagetop