婚約破棄されたので、森の奥で占いお宿をはじめます。
「これは、どういうことか?」

慌ててついてきたアルフレッドの護衛が、私の顔を認識した途端、驚きで目を見開いたのを見逃さなかった。
私の扱いって、一体どうなってるのかしら……


「どうって、視察に婚約者を同行させたまでだ。なあ、ライラ」

「婚約者だと!?」

一瞬で頭に血が上ったアルフレッド。ついでにその背後が、違った意味でざわついた。


「ライラ様!?」
「セシリア様では……」


とりあえず、そちらは無視しておこう。


「違うわよ。朝起きたら、問答無用でこれを着せられて、気が付いたら馬車に乗せられてたのよ」

「事情はどうであれ、それでも来てくれたってことは、それはもう、ライラが俺の番になるってことだ」

「そんな通りがあるか!!」

こればかりはアルフレッドに賛成だ。
けれど、護衛さん達にアルフレッドの子どもっぽい面がバレちゃっても知らないわよ。


「私、今日中に店にもどりたいんだけど」

思わず低い声で言う私に、ビクッと肩を揺らしたやんごとなき2人。

「さっさと行くわよ」







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