婚約破棄されたので、森の奥で占いお宿をはじめます。
「まあ、とにかくレナードの元に行ってからだな」

ルーカスの言葉に、アルフレッドも同意した。

「レナードにはなんて言ってあるのかしら?」

そこは重要だ。あらかじめ、なんて伝えてあるかによって、証拠隠滅されかねない。


「レナードには、サンミリガンの商人として、商談の予約を取り付けてある」

ニヤリとするアルフレッドを、思わず眉をひそめて見遣る。
まさか……

「向こうからは回りくどい言い方をされたが、要するに、お前は獣人かと聞かれたよ」


それ、限りなくクロだわ。わざわざ獣人かどうかを確認するなんて……


「獣人の商人って、まさか……」

ますます黒い笑み浮かべるアルフレッドに、ルーカスがおかしそうに〝ふん〟と鼻を鳴らした。

「やってくれるな。おもしろい」

ルーカスまで怪しく笑ってるけど……


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