教えて、春日井くん
*
翌日の放課後。春日井くんの家へ行くと、まほこちゃんのお気に入りという映画を観ることになった。
どうやら春日井くんと違って、まほこちゃんは怖いものが大好きらしい。いつも初々シリーズの小説の話ばかりしていたので、そういう話は初めて聞いた。
リビングのソファに座って、私と春日井くんは映画を再生する。
傍にあったパッケージの裏に書いてあるあらすじを読んで、私は嫌な予感がした。
「春日井くん……これってホラー?」
「え? まほこに怖いやつ貸してって言ったから、そうじゃないかな」
まだ始まったばかりなので、春日井くんは怖くないようで普段通りだった。むしろ私の様子がおかしいことに気づいて、不思議そうにしている。
「綺梨ちゃん?」
「こ、これ……心霊系のホラーっていうかスプラッターじゃ……?」
私が想像していた幽霊が出てくるようなホラーではなく、猟奇殺人の話で誘拐された人が部屋に閉じ込められて、残虐に殺されていく映画のようだった。
私はそういう系統が苦手なのだ。
「ひっ!」
血飛沫のシーンがあまりにもリアルで、思わず声をあげてしまった。春日井くんをホラーでからかったくせに情けない。
「え、どうしたの?」
「な、なんでもない!」
隣にいる春日井くんの腕に体を寄せながら、目を細めて映画を観る。自分から言い出したんだから、私が投げ出しちゃダメだ。
翌日の放課後。春日井くんの家へ行くと、まほこちゃんのお気に入りという映画を観ることになった。
どうやら春日井くんと違って、まほこちゃんは怖いものが大好きらしい。いつも初々シリーズの小説の話ばかりしていたので、そういう話は初めて聞いた。
リビングのソファに座って、私と春日井くんは映画を再生する。
傍にあったパッケージの裏に書いてあるあらすじを読んで、私は嫌な予感がした。
「春日井くん……これってホラー?」
「え? まほこに怖いやつ貸してって言ったから、そうじゃないかな」
まだ始まったばかりなので、春日井くんは怖くないようで普段通りだった。むしろ私の様子がおかしいことに気づいて、不思議そうにしている。
「綺梨ちゃん?」
「こ、これ……心霊系のホラーっていうかスプラッターじゃ……?」
私が想像していた幽霊が出てくるようなホラーではなく、猟奇殺人の話で誘拐された人が部屋に閉じ込められて、残虐に殺されていく映画のようだった。
私はそういう系統が苦手なのだ。
「ひっ!」
血飛沫のシーンがあまりにもリアルで、思わず声をあげてしまった。春日井くんをホラーでからかったくせに情けない。
「え、どうしたの?」
「な、なんでもない!」
隣にいる春日井くんの腕に体を寄せながら、目を細めて映画を観る。自分から言い出したんだから、私が投げ出しちゃダメだ。