人権剥奪期間
☆☆☆

5日目の昼休憩を知らせるチャイムが鳴り始めた。


その音にビクッと反応してしまう。


「聡介、大丈夫?」


「大丈夫だ」


あたしたしはまだトイレの個室に身を隠していた。


けれど聡介はだんだん立っていることが辛くなってきたのか、額に汗が流れてきていた。


そこか休める場所を探さないといけない。


健康な人だって何時間もたち続けることはできない。


「聡介、あたし鍵が開いてる部室がないか調べてくる」


「今休憩時間中で危ないぞ」


「だけど、もう限界でしょう?」


そう言うと聡介はうつむいてしまった。


「ここには生徒はほとんどこないし、あたしは武器を持ってるから大丈夫」


あたしはハンマーを強く握り締めた。


これがあれば怖いものなしだ。


「何かあったらすぐに連絡してくれ」


「わかってる」


あたしは力強く頷いて、トイレから出たのだった。
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