小説「グレイなる一族」

エピソード59 「訪問者への期待」

エピソード59 「訪問者への期待」

I am GALY・・
私の名は、グレイ

私の性別を探さないで下さい♪
だって陰があるかもしれません

私の身になって、私の身になって
考えてくださいである。

時節は、八月と言えど学校のプールなど誰も使用しなくなり幾分涼しくなった八月の終わりの頃である。「ノリィーアントワネット使節団」が「ノリィー絶対協和国」に帰国し、また「マロン」も中国大陸に帰っていった次の日の事である。

「セバスチャン」は山へ芝刈りに・・「グランマ」は川へ洗濯に・・ちょっと違う!「セバスチャン」は外へ出掛け、「グランマ」は「グレイ農園」で汗を流している頃の話である。大勢いたこの「グレイランド」は過半数の民衆がそれぞれ旅立つと、感じるのはやはりあの狭苦しく賑やかだったこの「グレイランド」が私という由緒正しき誇り高き高貴な生き物だけだとあまりにも広く静寂に感じる事だ。

普通なら、誰もいないこんな「グレイランド」の静寂ならここぞとばかりにお昼寝したりして過ごすのだが、慣れとは恐ろしいもので狭苦しく賑やかなのに無理してお昼寝したせいかちっとも眠れなくなったのは不思議でならない。あんなに狭苦しく賑やかで暑く感じたこの「グレイランド」が急に静かで誰もいなくなり涼しく感じているのに、眠れないのだ。眠れないから、時間を少々持て余してしまっている。こんな時は、「セバスチャン」でもいいからいると良いなと思えるのは不思議でならない。

トントントントン♪


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