蜜甘同居こじらせ中 その後 短編集
「夢の中だけ良いから……
綺月君に……
ずっと傍にいて欲しい……」
普段なら
嫌われるのが怖くて、
口に出せないワガママ。
『夢の中でも
綺月君に嫌われたらどうしよう』と、
後悔で体が震えだしたけれど。
私のワガママを受け止めるように
綺月君は優しく微笑んでくれた。
安心感に包まれたまま
私のまぶたが、
ゆっくりと閉じていく。
「夢から覚めても
俺は、心美の傍にいるからな」
遠のく意識の中。
大好きな俺様声が
聞こえたような気がした。