天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
「そっか、そうだな」


 彼はクスクス笑い、熱いキスを落とした。



 翌週の月曜日。
 私は陽貴さんと一緒に購入してきた指輪を手に、小栗さんの旦那さんのところに向かった。


「こちらで合ってますか?」


 ごくシンプルな三ミリ幅の指輪は、旦那さんに教えられた店で購入してきた。

 以前、この指輪を小栗さんが食い入るように見ていたらしいのだ。


「あぁ、これです。ありがとうございます」


 声を震わせる旦那さんの姿を見て、彼なりにそのときが来るのを覚悟しているのだと感じた。


「こんなことまでしてもらって……」
「師長には内緒にしておいてください。叱られちゃいます」


 トラブルのもとになる可能性がある個人的なやり取りはしてはならない。
 でも、今回はどうしても手を貸したかった。

 そしてそれを陽貴さんもわかっている。


「明日、お渡しになられますか?」

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