天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
『季帆、飯作った?』
「まだだよ」
『オペが早めに終わったから。外に食いに行こうか』
「うん!」


 ふたりで外食できるだけでテンションが上がる。

 交際ゼロ日で結婚したからこそ、こうした日々の積み重ねがまだ新鮮で楽しい。


「着替えようかな」


 デートだと思えばちょっとおしゃれもしたい。

 私はクローゼットを開けて、お気に入りのワンピースに袖を通した。

 家を出て、マンションの前に滑り込んできた彼の車に飛び乗ると、すぐに出発。


「かわいい」


 彼は私をチラッと視界に入れてささやく。


「あはは。たまには、ね」


 忙しさを言い訳におしゃれを怠っていたと反省した。

 彼は昔からそばにいる存在なので今さら取り繕うこともないと思っていたけれど、好きな人の前なのだからおしゃれも必要だ。

 彼にもドキドキしてもらいたい。
 私がいつも胸を高鳴らせているように。
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