天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
 彼にチラッと相談したら『そうしてやって』と賛成してくれたのだ。


「天野さん、私に敬語はいらないから」


 私のほうが年上なので気を使っているようだけど、壁があるようにも感じる。


「でも……」
「話しにくいでしょ?」


 病院から徒歩十五分ほどの場所にある洋風居酒屋で、彼女と向き合って座った。


「それじゃあ、そうする」
「うんうん。天野さん、飲める人?」
「結構ザルかも」
「なら、じゃんじゃん飲んで」


 ナースはお酒に強い人が多い。
 飲んでストレスを発散しているのかもしれない。

 私は結婚してから飲まなくなったが、今日は解禁。ビールで乾杯した。


「はー、仕事のあとの一杯って最高」


 ようやく天野さんの表情が緩んできた。


「いつもお疲れさま。やっぱり脳外は大変?」

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