天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
「片山さん、今日初めて『プリンなんて持ってきても無駄だ』って言ってくれたの」


 帰宅したあとふたりで食事を始めた。

 今日の献立はエビとホタテ入りのトマトクリームパスタと、サラダだ。


「あしらわれて喜ぶとは」


 彼はクスッと笑っているが、私のこの喜びを一番理解している人だと思う。


「でも、すごく助かる。俺ももっと積極的にかかわりたいけど、なかなか時間が取れなくて」
「わかってる」


 陽貴さんが何度も片山さんの病室に足を運んでいるのは知っているが、外来も手術も事務仕事も……といくつ体があっても足りないくらいなので、私がその分を埋められればいいなと考えている。


「お母さんも、季帆と話すようになってから顔色がよくなってきたような」

「私は話を聞いてるだけ。でも、吐き出す場所って必要なのかも」

「そうだな。サポート、ありがと」

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