天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
「鬼だけどね」


 ちょっと。ふたりともなに言ってるの?
 恥ずかしくてたまらない。


「だから妻にしたんですよ。片山さんみたいな男にかっさらわれる前にね」


 とうとう夫婦であることまで暴露してしまった。


「妻? なんだよ。反則だろ、それ」
「反則と言われようがなんだろうが、彼女は俺のものなんです」


 堂々と主張する陽貴さんに、片山さんは大きなため息をついた。


「最悪だ。さすがに命の恩人からは奪えない」

「恩人と思っていただけるんですか?」


 陽貴さんの鋭い切り返しに、片山さんは一瞬視線をそらした。


「まあね。最初はなんで死なせてくれなかったんだ、このヤブ医者!って思ってたけど」

「それはそれは」

「まあ今も、地位も金もいい女も持ってる、いけ好かないヤロウだとは思ってる」


 予想外の言葉に、陽貴さんが噴き出した。
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