天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
 若手三本柱のひとりでもある日高先生は、腹腔鏡手術のスペシャリスト。
 笑顔が素敵な明るいドクターだ。

 こんな有名な先生を知らない職員はいないと思う。
 陽貴さんもそういう存在だけど。


「知ってるのか? 気に入らない」
「すねるなよ、倉田」


 日高先生は大人げない陽貴さんを笑っている。
 このふたり、仲がよかったとは知らなかった。


「日高は同期なんだ」
「そうだったの」
「だから余計なことはしゃべらない、よな」
「脅しかよ」


 念押しされた日高先生は苦笑している。

 なるほど、だから私たちの関係をバラしたのか。


「お前が奥さんやチビのことを幸せそうに自慢するから、俺だってしたいだろ?」


 日高先生も既婚者だったとは。
 しかもお子さんもいるの? 

 三十五歳なのだからおかしくないけど、彼に熱を上げている看護師もいるので独身だと勘違いしていた。

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