天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
 彼がビキニの金具に触れるので目が真ん丸になる。


「今は我慢だな。誰かに見られたら腹が立つし。部屋に帰ってからにしよう」


 いや、もう昨日たっぷり楽しんだからもうよくない?

 腰が立たなくなりそうだ。

 外科医は体力が必要だけど、こんなときにまで発揮しなくていいのに。

 彼が妙なことを言うから背中を滑る大きな手に神経が集中してしまい、拍動が勝手に速まっていく。


「これでよし。ちょっと入ってみる?」
「うん」


 私は彼に手を引かれて波打ち際まで走った。


「水がきれい」


 透き通っている。

「ほんとだ。うおっ、冷たい」


 大きな波が足もとにかかると、陽貴さんは子供のように叫ぶ。

 医師として患者さんの命を背負おうと日々奮闘している彼のリラックスした姿を見ていると、私もホッとする。


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