恋友~幼馴染みの君はいつも私に付いてくる~
「泣いてる時に申し訳ないんだけど……」

「んぅ……なぁに??」

「少し全身状態が良くないから薬増やそうと思って。それでも改善しない場合は入院になるかも」

「えぇ!……せめて引っ越しが終わるまでは…」

「雪乃!引っ越しよりも赤ちゃんの方が」

「大事だね……分かってますょ」


そしてこんな時でも賢心は少し休んですぐ仕事。
折角お迎えのつもりで来た私は結局診察を受け、
薬を受け取り仕事が終わるのを待って、無事一緒に帰ることが出来た。


「いつも逆だったから、なんか嬉しいなぁ~」

「え?なにが?」

「今日はお熱の賢心くんをお迎えに来たからね」

「なんだよそれ。俺は幼稚園児みたいだな……」

「ふふっ。私もいつもそう思ってた」

「でも……嬉しかったよ。目が覚めて雪乃がいてくれて、顔見れたらなんか凄い幸せで……」

「私も賢心がお迎えに来てくれて、いつも嬉しかったよ」

「俺達はずっと幼稚園児のままって事か?」

「うん!あの頃からずーっと変わらないよ」

「ははは!俺は成長してるはずだけどな」

「変わってないよ。ず~っと私にくっついてるでしょ」

「それは雪乃だろぉ~。熱出てもくっついてくるくせに」

「確かに。んふふ」


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