恋友~幼馴染みの君はいつも私に付いてくる~
薬でなんとか持ちこたえた私は妊娠9ヵ月になったところ。
こんな時期に新居へお引っ越しとは
想定外だったけど……

私のお母さんと賢心のお母さん2人が仲良く
お手伝いに来てくれたので、私は座ってみんなを眺めているだけ……たまに手を出そうとすると、
賢心の鋭い視線に負けて大人しくなる。

「ある程度荷物は片付いたわね。細かい所は少しずつやっていきなさい。赤ちゃんが生まれたら
またお母さん来るしね」

「うん、ありがとう。
ごめんね、引っ越しと出産が重なっちゃって……」

「それは計画性のない賢心が悪いのよ!」

「えっ!?俺!?」

「ふふふっ………………ん、ぁれ…」

「どうした?」

「ぁ……なんか、お腹が、ぃたい…かも……」

「えっ!?まだ早いわよね!?」

「雪乃、急いで病院行こう」

「…ん…違う……お腹じゃ、なぃ………うっ!!!」

お腹ではなく胸に物凄い衝撃を感じた私は
一時的に意識を失い倒れる寸前、そばにいた
賢心が抱き止めてくれた。

「雪乃!わかるか!?母さん、救急車!!」

「ぁ、はい!!救急車!!!」




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