【完】セカンドマリッジライフ

「利久先生、雪乃さん、本当にありがとうございました。 初めは自分たちの選択が本当に良かったのか分からなかったのですが、数日経ってこの20年間ポテトが私達にくれた大切な物が沢山あると改めて感じさせられました。
あの子が私達といたいと頑張ってくれた事。私達の家族になってくれてどれだけの幸せをくれたか。
いなくなった今でも家族の心にあの子は居てくれるんです。 思い出も愛も消える事がないってポテトが教えてくれたんです」

「いえ、僕達は何も…。 ポテトもきっとゆなちゃん達と家族になれて幸せだったと思います。
この世の中には家族に恵まれない犬や猫達が沢山います。
だからこそゆなちゃん達に選ばれて一緒に過ごせたあの子はとても幸せだったと僕も思います。
ねぇ?ゆなちゃん」

利久さんがゆなちゃんに問いかけると、ゆなちゃんはニコリと笑って利久さんの手をその小さな両手で包み込んだ。

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