【完】セカンドマリッジライフ

「切っちゃうの?雪乃は長くても似合うと思うけど」

「利久さん、長い方が好き? 利久さんが好きなら伸ばすけれど…」

「どっちでもいいよ。雪乃は短くても長くてもどうせ似合うから」

「えー。何それぇ、適当じゃん~。利久さんの好きな髪型言ってよぉ。その通りにするからー」

「俺はどんな雪乃だって好きだから何でもいい。可愛いから」

いつもは余り言わない’好き’も’可愛い’も利久さんは優しく言葉にしてくれる。 恥ずかしいから目は合わせてくれないけど、そんな利久さんさえ愛しく感じる。

「雪乃は本当に綺麗だよ。実は初めて会った時も驚いた。芸能人やモデルみたいに綺麗でスタイルの良い女だって」

利久さんの言葉に胸がドキッとした。

未だに私は利久さんに自分の過去の事を言えなかった。 言う必要もない…。 だって私はもう秋月 雪乃ではない。

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