【完】セカンドマリッジライフ

「分かってるよ。俺も雪乃との子供が欲しいな。 そうしたらもっと賑やかになって楽しくなりそうだ。
雪乃は男の子と女の子どっちがいい?」

うーんと考えて夢のような未来を想像する。
男の子でも女の子でもどちらでも良い。 

こんなのどかな自然で利久さんに育てられたら絶対に命を大切にする良い子になる予感しかしない。

再びぎゅっと抱き着き「どっちも…!」と言ったら、利久さんははにかみながら笑って私の頭を優しく撫でたんだ。

―――――

七月の連休も決まりそれに合わせて二人分の飛行機のチケットも取った。

お母さんには報告をしておいた。 昔からどちらかといえば破天荒な娘だった。 けれどいきなり結婚してたはないでしょう?と呆れられた。

勢いだけ持って出てきてしまった北海道。 北海道に来る前に暫く北海道で生活しようと思うとだけは言っておいたけれど、その娘が結婚していてそれが事後報告だったら驚くのも無理はないだろう。

ひとしきり母のマシンガントークを聞いた後、尋ねられたのは「どんな人なの?」だった。
獣医だと言ったら「安定していそうで安心したわ」と安堵のため息を吐かれた。

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