【完】セカンドマリッジライフ
10代から続けてきたモデルの仕事をお母さんはとても応援してくれた。 娘を雑誌やテレビで観かけた日は逐一報告してくれて、私がプロデュースする商品もこっそり買っていたのは知っている。
それはお母さんだけじゃなくてお父さんや妹たちも同じ気持ちだったと思う。 自慢のお姉ちゃんだ。と言われていたから、モデルを引退すると決めた時は申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
お母さんは何よりも私の精神面を心配してくれて、雪乃が一番幸せになる選択をしたらいいと言ってくれた。
だからぶうぶう文句は言っていたけれど、事後報告だった結婚も認めてくれるだろう…。 うちの両親は大丈夫だろうけれど、しかし利久さんのご両親はどうだろう。
どんな人かは見当もつかないのだ。 利久さん自体も余り仲良くはないと言っていたし。
「おい、雪乃。 洗濯物がぐっちゃぐちゃなんだが?」
「あー!それね、アハハ。違うんだよー、畳んでいる時に武蔵が遊んでって言うもんだからぐちゃぐちゃになってしまったの」
「武蔵のせいにするんじゃない。 洗濯物はこう端と端をもってだなあ、こうやって合わせると綺麗に畳める」