【完】セカンドマリッジライフ

それはすっごく偏見。

心の治安が物凄く悪くなるので、ここ1年はネットから離れていた。携帯も用事がない限り使わない。

1年前までインターネットを使い自分を発信していた人間とは思えない、が。

「もぉー…すぐに離婚とか出て行くとか口に出すのが悪い癖ですねぇ。
嫌ですよ。形だけとはいえ、バツイチになっちゃうのとか…!」

「バツイチなんて今時珍しくもない。 ちなみに俺は既にバツイチだ。
この際バツが一個だろうが二個に増えようが大した違いはない」

バツイチ…? 夫婦になったのにそんな情報の一つさえも知らなかった。 それが彼の口から飛び出したのも驚きだ。

思わず黙り込んでしまう。

一回結婚していたって事だよね?それで離婚したって事。 一体誰と?どうして離婚したの?聞きたい事は沢山あったが、どれもこれも無神経な言葉な気がして口を閉じる。

そわそわとし、ちらりと彼を横目で見つめると彼の方が先に口を開いた。

< 20 / 284 >

この作品をシェア

pagetop