【完】セカンドマリッジライフ

「雪乃」

「は、はひ!!!」

「近頃どうした?様子がおかしいぞ?何かあったか…?」

利久さんは私が居ない所で私の携帯を勝手に覗き込むような不躾なタイプの人間ではない。

でも人のちょっとした変化に敏感に気が付く人だった。 私の様子がおかしいのなんてとっくに気が付いていたに違いない。 それを誤魔化すように愛想笑いをすると利久さんのご機嫌がちょっぴり悪くなる。

「あはは~何でもないよ~
それよりも今日も忙しい忙しい。 ささ、洗濯物干さなくっちゃ。今日は良い天気だしね」

「お昼から雨だってさ」

「へ、へぇー。秋の天気は変わりやすいからね!今日は室内干しにしましょう…!」

焦って台布巾を床に落とす私を利久さんはジーっと見つめてきた。
秋だというのに背中にびっしょり汗をかいていた。 頭がクラクラする。

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