【完】セカンドマリッジライフ

空港まで利久さんは車を出してくれて琥太郎と沢口さんを送ってくれた。 沢口さんはとても気持ちの良い人で、今回は残念だったけれどいつか雪乃さんの気持ちが変わったらいつでも連絡をくださいと言ってくれた。

わざわざニューヨークから北海道まで足を運んでくれて、どうしても私をとこの仕事に誘ってくれた気持ちはとても嬉しいものだった。

琥太郎は昔から粘り強く私を説得するタイプの人だったけれど、今回ばかりは諦めてくれたようだ。

沢口さんがお土産を買いに行って、利久さんは私達とわざと距離を取って待っていてくれた。

琥太郎とこうやって改めて二人で向き合ったのは久しぶりだ。  いつだって強引で私を引っ張り続けてくれた元彼氏。

少しちゃらくって浮気癖も酷かったけれど、当時琥太郎のアドバイスのお陰で仕事は上手くっていたし、琥太郎と付き合っていた事も楽しかったんだ。

私とは価値観が合わない。 そう思っていたけれど、合わないからこそ一緒にいると楽しいかもしれないじゃんっていつだってこの人はポジティブな言葉で私を引っ張って行ってくれただろう。

そういう所はすごく好きだった。 

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