【完】セカンドマリッジライフ
「利久さん暖かい」
暖かい利久さんの体に触れて、すっごく甘えたい気分なの。
まるで子供に戻ったような気持ちで、ずっとずっとその優しさに甘えていたい。
ぎゅっと利久さんの胸に抱き着くと、サンドイッチになった武蔵が「ギャン!」と鳴き声を上げてするりと腕から離れていく。
「あー…武蔵が可哀想…」
「ちょっとだけー…うふふ。武蔵も暖かいけれど、利久さんはもっと暖かい。
私、大好きです!利久さんの広い胸の中…!」
「…!!」
胸の中から顔を見上げたら、利久さんはほんの少し顔を赤らめて目を逸らした。
照れているのだ。 そんなの知っている。 そんな所さえ愛しくて堪らない。
出会った頃はこんなに愛しく思える人になるなんて想像もしていなかった。 愛しくて、甘えたい。 もっともっとくっついていたい。