能力を失った聖女は用済みですか?
「そうですか……そんなに簡単に……では、暑い国用に大量生産も可能ですね」

「暑い国用でなくても、たぶん需要はあると思いますよ?作る前から言うのもなんですけど、クセになる味に仕上がりそうな予感がします!」

イモの極上の甘さを引き立たせる少しの塩味。
これは、スタンダードなルナシータと並び立つ商品になるに違いない。
私が意気込んで言うと、アミードは目を輝かせた。
金の匂いがしたから、だと思う……。

「おお!自信がおありなようだ!ではすぐにでもお願いします。塩が足りなければアッサラームや他国へ発注しますから、入り用があれば言って下さい」

「はい。じゃあシータ、早速厨房へ行きましょう。少量で作ってみて味を調整しないとね」

自信があるとはいえ、やはり試作は必要である。
塩は多くても少なくてもダメ。
砂糖と塩のバランス、これが重要になってくるはずだ。

「はぁい。シータはお塩を入れる係をやりまーす」

大きく手を上げたシータが厨房へと走るのを見て、私も急いで追いかけた。
「頑張ってくださいねー」と、呑気なアミードの声を背中で聞きながら。
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