能力を失った聖女は用済みですか?
ルナシータと塩ルナシータ。
二つの商品は、大陸で驚くべき反響を呼び、バカに超がつく程売れた。
従来のルナシータは主に北国で好まれ、塩ルナシータは南国の受けが良い。
作った側からなくなっていくほどの売れっぷりで、とうとう需要が供給を越えた。
それに対応するため、製造所を増設することになり、シャンバラ王宮一階は全て工場になった。

後の問題は、従業員の増員である。
今のままでは、圧倒的に人手が足りないので、大々的に募集をかけると、シャンバラ全土から続々と志願者が集まった。
結果的に募集人数を上回る状況になり、増員問題はあっさりと解決したのである。

ルナシータが売れたお陰で、王都レグラザードには、人が集まり活気が溢れた。
シスルに言わせれば、内乱前の全盛期、大シャンバラ国を彷彿とさせる様相らしい。

しかし、そんな時ほど問題が持ち上がるもの。
シャンバラでは、大干ばつによりこの方、雨は一度も降っていない。
そのせいで、徐々に水不足が深刻化してきていた。
レグラザード内に流れる川の水位も、最初に見たときより随分下がってしまっている。
他の集落からも、水位低下の報告が続々と上がり、由々しき事態となっていた。
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